人が資源をたくさん使うことで、地球環境のバランスがくずれ、未来の地球に、いまのように住めなくなる可能性が出てきています。
地球が温まって、北極や南極の氷が溶けだしたり、野生の動植物が絶めつしたり、この日本で、そして世界中でも、たくさんの環境破壊がおきています。
最近の調べでは、このままのペースで二酸化炭素が出続けると、これまで日本ではなかったような南の国の病気にかかりやすくなったり、魚などの生き物に影響が出たり、大雨の回数が増えたりするなど、いろいろな影響があるといわれています。
地球温暖化を防ぐことは、日本だけではなく世界中が取り組まなければならない問題です。
出典:こども環境省(環境省)
「地球環境が、たいへんなことに!」「地球環境局」をもとに作成
詳しくは身近におきている影響・未来の影響予測(気候変動適応情報プラットフォームホームページ)をご覧ください。
岐阜県の年平均気温は、この100年で1.8℃、高山市で1.6℃上昇しており、年、季節ごとの平均気温はいずれも上昇しています。
令和5年度、春から秋にかけて気温の高い状態が続き、年平均気温はかなり高く、
岐阜で17.4℃(平年差+1.2℃)、高山で12.6℃(平年差1.2℃)となっています。
気温が上昇した影響で、さくらの開花は早まる傾向が現れており、かえでの紅葉は遅れる傾向が現れています。
さくらの開花は、この50年で9日ほど早くなっており、かえでの紅葉は25日ほど遅くなっております。
さくらの開花日の平年値は3月25日、かえでの紅葉日の平年値は11月26日となっています。
出典:「岐阜県の気候変化」(東京管区気象台) ・「令和5(2023)年の岐阜県の天候」(岐阜地方気象台)
また、地球温暖化が原因と考えられる農作物への影響や豪雨災害、異常渇水などが発生しています。
気温の上昇による農作物への影響
農作物においても、品質の低下や収穫量の減少などが起こっています。
柿は、色付き始める時期の温度が高いと、色付きが悪くなり、収穫が遅れてしまいます。
岐阜県の名産物である富有柿も、これ以上温暖化がすすむと、収穫が遅れてしまうことなどが心配されています。
岐阜県では、温暖化対策として、品質の低下や収穫量の減少を防ぐ、農業技術の研究がなされています。
出典:岐阜県農業技術センター業務年報をもとに作成(岐阜県農業技術センターホームページ)
また、飛騨地方では標高が高く涼しいことを利用し、夏から秋にかけてトマトやほうれん草を栽培していますが、温暖化により高温対策が必要となっています。
そのため、土の温度の上昇を防ぎ、土壌水分を維持するなど、さまざまな工夫をして品質や収穫量を保っています。
参考:栽培技術情報(今月の技術)をもとに作成(岐阜県農政部 農業経営課ホームページ)
気候変動による豪雨災害
平成30年7月豪雨では、広範囲かつ長期にわたる記録的大雨となったことに加え、局地的な豪雨が同時多発的に発生し、西日本各地に平成最悪の豪雨災害とされる甚大な被害をもたらしました。
岐阜県においても、県内3地点で降り始めからの雨量が1,000ミリを超えたほか、県内全32のアメダス観測地点のうち16地点において72時間雨量が観測史上1位を記録し、県内初となる大雨特別警報が16市町村に発表されるなど、記録的な豪雨となりました。
出典:平成30年7月豪雨災害検証結果(概要)より作成(平成30年7月豪雨災害検証委員会)
気候変動への適応
岐阜県では、令和2年4月に岐阜県と岐阜大学が連携して「岐阜県気候変動適応センター」を設置しました。
気候変動の影響や適応に関する情報を収集し、共同研究や人材育成、普及啓発、技術的支援を実施し、県内各地での気候変動の適応策を推進します。
県と連携する岐阜大学が、地球温暖化と人口減少が地域の将来に及ぼす影響についての問題意識を地域の方々と共有し,個人や世帯で災害に強い暮らし方を考えていただくこと、地域コミュニティでまちづくりと一緒に取り組んでいただけることを紹介する冊子を公表しています。(資料:「安心な暮らしのヒントBOOK@ぎふ」「安心な暮しのヒントBOOK@ぎふ2」)
出典:岐阜県気候変動適応センター(岐阜県環境生活部脱炭素社会推進課ホームページ)
これまで広く知られてきた「緩和策」と呼ばれる、温室効果ガスの排出量を減らす努力などに加えて、これからの時代は、すでに起こりつつある気候変動の影響への「適応策」を施していくことが重要になってくるのです。
出典:気候変動と適応より作成(気候変動適応情報プラットフォームホームページ)